はじめに:面接が怖いのは普通のこと
ITエンジニアを目指して就活や転職活動を始めると、避けて通れないのが面接です。
「どんな質問が来るのかわからない」「うまく答えられなかったらどうしよう」と不安になる人も多いでしょう。
実際、面接は知識や技術だけでなく、人柄やコミュニケーション力も見られる場です。
この記事では、ITエンジニアの面接でよく聞かれる質問と、その意図、そして答え方のコツを解説します。読了後には、面接を「怖いもの」ではなく「自分を伝える場」として捉えられるようになるはずです。
1. 面接官が知りたいのは「あなたがどんな人か」
まず覚えておきたいのは、面接官は「正解」を探しているわけではないということ。
特に新卒や第二新卒の場合、完璧な技術力はまだ求められていません。それよりも、どんな考え方を持ち、どんなふうに成長していきそうかを見られています。
つまり、質問は「あなたの人柄や思考プロセスを引き出すためのきっかけ」にすぎません。
だからこそ、事前に質問を想定して準備しておくと、落ち着いて答えられます。
2. よくある質問と答え方
自己紹介:「1分以内にまとめる」意識を持つ
面接で最初に聞かれるのはほぼ間違いなく「自己紹介」です。
長すぎると印象がぼやけ、短すぎると熱意が伝わりません。ポイントは名前・経歴・現在やっていること・意気込みの4点に絞ること。
例:
「〇〇大学情報学部を卒業し、在学中はWebアプリ開発のサークルに所属していました。卒業後は独学でJavaとSQLを学習し、簡単な在庫管理システムを作成しました。本日は御社の開発環境についてぜひお伺いしたく、参りました。」
1分以内に話せる長さにしておくと、聞き手に好印象を与えられます。
志望動機:「会社への共感+自分の強み」で語る
志望動機は、面接官が「この人は本当にうちで働きたいのか」を判断する質問です。
型に当てはめると答えやすい:
- 会社やサービスに共感した点
- 自分の経験やスキルと結びつける
- 入社後にやりたいことを具体的に伝える
NGパターン:
- 「エンジニアになりたいから」「成長できそうだから」だけでは浅い
- 会社ではなく業界全体の話しかしない
例:
「御社が提供しているクラウドサービスに学生時代から関心があり、利用者として便利さを実感していました。私は大学でチーム開発の経験があり、バックエンドの設計に携わる中で効率的なデータ処理に興味を持ちました。入社後は御社の開発現場でスケーラブルなシステム設計を学び、利用者にとってより使いやすいサービスの改善に貢献したいと考えています。」
学生時代に頑張ったこと(または前職での経験)
面接官は、あなたがどのように課題を解決する人かを見たいと考えています。
エピソードを語るときは、STAR法(Situation→Task→Action→Result)を意識すると論理的に話せます。
例:
「大学の研究室でWebアプリを開発するプロジェクトに参加しました。最初はメンバー間で作業の重複が多く、進捗が遅れていました。そこで私はタスク管理ツールを導入し、毎週の進捗報告会を提案。結果、納期までに完成度の高いアプリを提出でき、学会発表でも好評を得ました。」
ポイントは**「何を学んだか」「それを仕事でどう活かせるか」**まで言い切ることです。
技術的な質問:「知らない」と答えてもいい
新卒や第二新卒の場合、技術面接で深掘りされるのは基礎的なことが多いです。
よくある質問:
- 「得意なプログラミング言語は?」
- 「最近学んだ技術は?」
- 「エラーが出たとき、どのように解決しますか?」
答え方のコツはプロセスを具体的に話すこと。
知らない質問は正直に「学習中です」と答えた上で、どうやって調べるかを説明すると好印象です。
逆質問:「何もありません」はNG
面接の最後に聞かれる「何か質問はありますか?」は、意欲を示す絶好のチャンスです。
おすすめの質問例:
- 「新人研修ではどのような技術に触れますか?」
- 「若手エンジニアがリードするプロジェクトはありますか?」
- 「御社のエンジニア評価基準について教えていただけますか?」
逆に、給与や休日など条件面だけの質問は最後の最後まで避けましょう。
3. 面接全体で意識すること
- 結論から話す:要点を先に述べることで分かりやすい
- 落ち着いた声と表情:オンライン面接でも表情と声のトーンは重要
- 一貫性を持たせる:自己紹介・志望動機・逆質問が同じ方向を向いていると説得力が増す
まとめ:面接は自分を伝えるチャンス
面接は、正解を言い当てるテストではありません。
「この人と一緒に働きたいかどうか」を面接官が判断する場です。
この記事で紹介した質問例と答え方の型を押さえて、あなたらしいエピソードを添えれば、自信を持って面接に臨めるはずです。
準備を重ねれば重ねるほど、不安は少なくなります。今日から少しずつ、自分の言葉で答えられるよう練習してみましょう。
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